税理士試験の受験生の中には、電卓を打つスピードが非常に早い人がいます。勉強を始めた頃は皆、電卓スピードが遅いので、どうしても「電卓を早く打つことができる人が勉強をできる人(電卓スピード=成績)」であると錯覚してしまいがちです。たしかに電卓スピードが速いとその分だけ解答時間に余裕ができます。そういった意味では電卓スピードが速いことは重要ですが、私は電卓スピードが合否を分けるとまでは言えないと思います。
電卓のスピードが速くても計算処理方法を知らなければ意味がありません。宝の持ち腐れとはまさにこの事です。税理士試験は2時間の試験時間の間に多くの問題を解答しなければいけないため、一分一秒も無駄にはできません。とはいえ、2時間で解けない問題はありません。(計算時間を問う試験であれば、それは税理士試験ではなく電卓の試験になってしまいます。)
税理士試験は普通の電卓スピードで合格することができます。電卓スピードよりも大切なのは、電卓を正確に打つことです。自分が思った通りに正確に打ち、正しい答えを導き出すことです。無理に電卓を早く打とうとして、その結果打ち間違えてしまえば絶対に合格できません。
受験生の中には、電卓スピードを高めるために、その練習をする人がいますが、そのような時間があるのであれば、計算式や理論を覚えるほうが余程合格に近づきます。
電卓スピードは、予備校の模擬試験や自宅での予習復習時に打つときに身に付くレベルで十分であると思います。
ただし、もし電卓スピードに不安があって何らかの対策をとりたいという人は電卓おすすめ本を紹介していますので参考にして下さい。
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