税理士試験についてわかりやすく説明しています。
税理士試験がよくわかるサイト

税理士試験4科目合格者は就職で不利!?

 税理士事務所等(税理士法人、税理士事務所)によっては、税理士試験の科目合格が不利になることがあります。

4科目合格者は就職し難い

 税理士事務所等の求人を見ると税理士試験科目合格者を優遇しているところを多く見かけますが、これは1科目〜3科目合格者までを指しているところが多いのが実際です。普通に考えると3科目合格よりも4科目合格のほうが評価されるように思いますが、実際は少し異なります。
税理士試験合格者のリスク
 税理士事務所等の従業員が税理士試験を5科目合格することによる雇用主(所長)のリスクは次の通りです。
  1. 顧客流出リスク
  2. 給料増加リスク
顧客流出リスク
 従業員が税理士試験に合格して税理士登録すると、その従業員はいつでも独立開業することが出来るようになります。そうなるともしその従業員が税理士事務所に不満を持った場合、自分の担当している顧問先を持って独立してしまう恐れがあります。
給料増加リスク
 従業員が税理士試験に合格して税理士登録した場合、従業員の給料をこれまでと同じにするわけにはいきません。据え置きにして万が一独立開業されれるようなことになれば、顧客を持っていかれる恐れがあります。そのため多くの税理士事務所等では税理士試験に合格した場合、給料をアップすることになります。
 
 しかし、給料をアップしたからといって従業員の働きぶりが変わるわけではありません。税理士試験合格前と後で変わるのは給料負担だけです。税理士なったからといって処理能力がアップするわけでも顧問先を獲得してくるわけでもないのに給料を上げなければならず、人件費比率が増加することになるわけです。
その他
 従業員が税理士試験に合格すると上記のようなリスクが生じるだけでなく、従業員自身の勤務態度にも変化が出ます。税理士試験に合格すると、いつでも独立開業できるという意識を持つようになるため、会計事務所等への帰属意識が薄くなる人がいます。そのため所長税理士は、丁寧に扱わなければなりません。「給料を払っているのに思った事を言えない…」と悩んでいる所長税理士が結構います。
 
 これらの事から税理士試験4科目合格者を敬遠している税理士事務所等があります。
 

 
TOP 税理士試験一覧 勉強方法 税理士試験FAQ
Copyright (C) 2011 税理士試験がよくわかるサイト All Rights Reserved.
【掲載の記事・写真・イラストなどの無断複写・転載などを禁じます。】